第二回本公演「面」開催。
レポート:三浦セピア(2012.01.27)
出会い
さかのぼること、2010年5月8日。
そう、記念すべき第1回「大喜利寺」の開催の日でした。
観客席で「大喜利寺」を見た私は終演後、感動のあまり主催者の人に声を掛けたのです。
「普通のホテルマンでもこういうの、出れますか?」と。
…すると、
長身のお兄さんは優しく微笑み、
メガネのお兄さんはこう言いました。
「むしろ、いま俺たちに足りないのは普通のホテルマンだからね」と。
それが、私と断面図との出会いでした――
こんにちは。三浦セピアです。この度、断面図第二回本公演「面」に客演させて頂きました。
私は学生時代、大学のお笑いサークルに所属してライブ等をやっていたんですが、就職してからは舞台を離れていました。
しかし、断面図さんとの劇的な出会いを経て舞台に復帰した訳です。つまり、クルム伊達公子みたいな感じですね。
はじまり
――その後2011年の夏、ある日突然菊池さんに呼び出された私。
ススキノの串鳥で二人で飲んでいると、菊池さんが口を開きました。
「単独公演をやるんだけど、三浦君も出てくれないか?」と。
なんと、断面図初の客演起用。しかも全く無名の私。
「えっ!?俺なんかでいいの!?何このシンデレラストーリー!」
驚きながら二つ返事で快諾した私。しかし、後からだんだん事の重大さに気付くのです。
だって、かの断面図さんの舞台、しかも本公演。そこに俺が紛れ込んだらお客さんに絶対「誰だコイツ」って思われる!と。
それからというもの、手探りの中、必死に稽古に励む日々が始まりました。
…伝わりますか?この必死さ(笑)
稽古場のダブルブッキングで急遽カラオケボックスで稽古したり…
大雪の影響で輔さんが稽古に来られなくなったり…
旭さんの家でカレーをご馳走になったりと、色々なことがありました。
断面図のお二人は、とにかく稽古の時から面白い。気付いたらアドリブコントが始まってて、私は完全にお客さんでした。楽しい日々だったなぁ。
いつの間にか、夏から秋、そして冬へと季節は巡り、遂に本番の日を迎えました。
本番当日
雪の予報も外れ、晴天の1月27日朝。11時に会場入りした私達は、手分けして準備を始めました。
あまり会ったことの無いスタッフもいる中、私は緊張と人見知りとでフワフワしてました(笑)
仕込みがひと段落したところで昼食タイム。あの日の海苔弁当は今まで食べたどの海苔弁当よりも美味かった。
お菓子もありました。
菊池氏の108ある好物の一つ、チョコリエールもありました。
午後からは音響、照明、映像の確認作業。
公演の特質上、この作業は超重要です。公演の成否を決すると言っても過言ではない。
納得のいくまで何度も何度も、細部を詰めていく。これが断面図クオリティー。
私は緊張のあまり、どんどん体温が低下していくのがわかりました(笑)
そうこうしてるうちに時間はあっという間に過ぎ、予定より30分押しでゲネリハがスタート。
ここで私、なんと演目の順番を間違えるというあり得ないミスを犯してしまうのです。
ゲネリハで本当に良かった。本番だったら即死でした。トゲに刺さったロックマンの如く、泡となって消えていたでしょう。
気を取り直してゲネを最後まで通し、あとは本番を待つばかり。果たしてお客さんは何人入るのか。楽しんでもらえるのか。
ラマーズ呼吸法で気を落ち着けながら、楽屋でその時を待ちました。そして、夜8時――
本番
予想より多いお客さんの数に緊張は頂点でした。
何より、憧れの断面図さんと同じ舞台に立っているということが、私を緊張させると同時に心強くもありました。
とにかく全力で、今までの稽古の成果をぶつけました。正直、緊張のせいか舞台中の記憶はあまり残ってません(笑)
ただ、3本目のネタ「水面下」で断面図のお二人が大爆笑を取っているのを袖から見て「やっぱこの人たちスゲェ」って心から思いました。それだけははっきり覚えています。
約1時間半の公演でしたが、私には20分くらいに感じました。本当にあっという間でした。エンディングのフリートーク、笑いが取れて内心ガッツポーズしてた(笑) 細かいミスとか、セリフ飛んだりとか、仮面を逆さまにかぶったり(笑)とかはありましたが、大きな事故も無く良い公演だったと思います!
会場に足を運んで下さった皆様、それからスタッフ・関係者の皆様。そして何よりこのような素晴らしい機会を私に与えてくれた断面図のお二人に、心から感謝します。
本当にありがとうございました!とても楽しかったです!
…あ、打ち上げは串鳥ではなく土間土間でした(笑)
2012.2.25
三浦セピア